カテゴリ:Piano:ピアノ( 39 )

一週間が経ちましたが…

先週の土曜日、節分の日ですが、音楽史でとても重要な功績を残した
Felix Mendelssohn(メンデルスゾーン)の誕生日でした。
ピアノを学ぶ者にとってはロマン派の代表格というか、
ショパン、シューマン、リストと並ぶ
ロマン派ピアニスト兼作曲家。
この1週間、彼の音楽をずっと聴きながら、
再度その素晴らしさと親しみやすさに感動。
小学生の時、まだショパンは早い、ということで
メンデルスゾーンの『無言歌集』を学んだ記憶があります。
何だろう… ショパンの音楽には東欧の憂いがあって、
メンデルスゾーンの音楽には西欧の明るさが感じられる。
やはり、育った環境や国の文化や時代背景が色濃く感じられます。

ユダヤ系の家系だったメンデルスゾーン一家は、
やはり当時かなりの迫害を受けたようで…
ユダヤ人に対する迫害を世見聞きするたび、
恐ろしさと悲しさで吐き気を覚えます。
みんな、どんなに辛い思いをしてきたのだろうか…
特定の人種や文化に対する迫害を目にするとき、
人間の愚かさと残忍さに言葉を失います。

さて、メンデルスゾーンはバッハの音楽を復興させた重要人物。
当時、バッハは今ほど世に知られていなかったようですが、
幼少期にバッハの音楽に触れ、その素晴らしさに感動したメンデルスゾーンが
バッハの音楽をあちこちで演奏し広めたと言われています。
日本人作曲家の滝廉太郎氏が留学した、
ドイツのライプツィヒ音楽院を設立したのが、
まさにこのメンデルスゾーンです。すごい…

メンデルスゾーンは1809年生まれ、ショパンは1年遅れの1810年生まれ。
同時代を生きた作曲家ですが、まぁ、本当に曲想が異なります。
ショパンはピアノのための曲を残した人。
メンデルスゾーンはピアノ曲のほかに、
数多くのオーケストラ曲や室内楽、オペラまでも残しています。
素晴らしい曲が数多くありますね…
もちろん、あのヴァイオリン協奏曲は、
クラシック音楽に馴染みのない人でも
耳にすれば、「あ~、この曲聞いたことある」と言うでしょう。
ピアノの曲ももちろん多数素晴らしい曲がたくさんありますが、
その中でもやはり好きな曲は、あまり日本では耳にしませんが
"Prelude and Fugue" Op.35 No.1 in E minor
(前奏曲とフーガ ホ短調 作品35の1)です。
中学生の時に買ってもらったMurray Perahia(マレー・ペライア)のCDに
この曲が入っていましたが、聴いた瞬間好きになった曲です。


さすがバッハの曲を研究しつくした方だけあって、
フーガが素敵です… やはりロマン派のニュアンスたっぷりで
後半の左のオクターヴの荘厳さから一転、
落ち着いたときの穏やかな美しさには
いつも鳥肌が立ちます。

Enjoy♪



by ecc_nagai | 2018-02-09 09:28 | Piano:ピアノ

Richter

旧ソ連時代、のちに巨匠と呼ばれるような素晴らしいピアニストが数多くいました。
そのうちの一人に、Sviatoslav Richter(日本語ではスヴャトスラフ・リヒテル)がいます。
偉大なピアニストでした。
1915年、3月20日ウクライナ生まれ。1997年8月1日没。

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彼が亡くなったとき、私はアメリカにいましたが、
ショックを受けたのを覚えています。
今年、没後20年… あれから20年。時が経つのは早いものです。
どうしてもプロコフィエフの戦争ソナタのイメージが強くて、
なんか怖そうな厳つい面相のピアニストだと思い、
なんとなく敬遠しておりましたが、最近になってもの凄く気になり、
つい先日の自分の誕生日プレゼントにCDを購入しました。

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レビューはとても良かったので、期待しておりましたが、
期待を大幅に超える素晴らしさ… じっくり耳を傾けております。
最近勉強しなおし始めたJ.S.BachのWell-Tempered Clavier
(平均律クラヴィーア曲集)です。
Book I & IIの両方とも収録されており、ピアノはBoesendorfer(ベーゼンドルファー)。
素晴らしく優しい音色のピアノです。
どのPrelude & Fugueを聞いていても涙の出るような美しさ。
Prokofievのイメージが強すぎましたが、とんでもなかった。
偏見とは恐ろしいものだと改めて実感。
このセットは宝物だわね…
今年没後20年のRichter。彼の素晴らしさと偉大さを実感する日々です。

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by ecc_nagai | 2017-02-24 11:09 | Piano:ピアノ

C♯ Minor / cis moll / 嬰ハ短調

平均律クラヴィーア曲集 第1巻より



やはり難しい… PreludeはまだしもFugueが。
5つの音をどう響かせるのか。
Counterpoint(対位法)の知識があっても、
頭の中で理解していても、
実際に音に出すと難しい…
しかも、このFugueにはキリストの受難が暗号のように隠されてます。
十字架を背負ったキリストの受難とかね。
Bachはルター派の敬虔なキリスト教信者だったので、
自分の音楽にその精神を自由に取り込んでいます。
知らないと淡々と弾いてしまいそうですが…
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by ecc_nagai | 2017-02-05 14:42 | Piano:ピアノ

Talking About Control

J.S.Bachが65歳の生涯で書いた曲は1000曲以上あると言われています。
管弦楽&協奏曲などの合奏曲、
弦楽器と鍵盤楽器、木管楽器と鍵盤楽器など、アンサンブルで演奏される室内楽曲、
ヴァイオリンソロ、チェロソロなどの楽曲、
管弦楽と合わせたオラトリオやミサ曲、受難曲、カンタータなどの声楽曲、
そして名曲ぞろいのクラヴィーア曲(鍵盤楽器)。
ピアノを専門に学ぶ人は避けては通れない作曲家です。
学べば学ぶほど深く、難しく、美しく、切なく、指のコントロールに悩まされる曲ばかり。
そんな数多くのクラヴィーア曲の中に、「平均律クラヴィーア曲集」があります。
ピアノの鍵盤を想像していただきたいですが、白鍵はドからシまで7音、
その間の黒鍵は5音あります。
ド-ド#-レ-レ#(ミ♭)-ミ-ファ-ファ#(ソ♭)-ソ-ソ#(ラ♭)
-ラ-ラ#(シ♭)-シ
英語だと、
C-C#(D♭)-D-D#(E♭)-E-F-F#(G♭)-G-A♭(G#とはいわない)-
A-B♭(A#とはいわない)-B-C

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日本ではドイツ音名が主流だそうですが、私はアメリカで勉強したので
ドイツ音名は全く知らないし、知らなくても問題ありません。
この12音階の長調&短調全ての音階でBachはプレリュードとフーガを作りました。
しかも、その曲集は2巻! 英語ではBook I & Book IIと表記されます。
つまり、1巻24曲なので、全部で48曲!
全てが素晴らしい曲で、Bachの脳はどうなっていたのか、
どうしてこんなに完ぺきな曲が書けたのか、死後267年たつ現在も研究がされています。
Bachは「鍵盤楽器があらゆる調で演奏可能となるように」これらの曲を作りました。
あのBeethovenやChopinも全曲学び全曲弾けたという逸話があります。
BeethovenがBachの影響を大きく受けているのは、明らかですからね。
どれも好きでどれも素晴らしくて、どれも難しい。
私は今年、頑張って全曲を弾こう!(弾けなくても分析はしよう)と思っております。
目標を立てるのは自由なので。
ただ、フーガは難しいのよね…2つの手で5つの独立したパートを持つ
フーガもありますから。それをきれいなハーモニーで表現するのは難しい。
学生時代、自分の気に入った曲のみピックアップして何曲か学びましたが、
この年齢になって改めてその素晴らしさを実感するというか何というか。
Bachの曲全曲を知るまでは死ねない…なんて、思ったりもします。

さて、動画はそんなBook IIからト長調のプレリュードとフーガ。
Bachのト長調は太陽のような明るさと温かさが特徴で、
ト長調の名曲は数多くあります。
ピアニストの指のコントロールが素晴らしい。
私もこんなコントロールほしいです… great dexterity.


毎日全曲聞いていたい気分です。



by ecc_nagai | 2017-02-02 12:40 | Piano:ピアノ

何となく

今日はProkofiev(プロコフィエフ)が聴きたい日で…
私はこのソナタ第2番が一番好きです。



演奏はBoris Bermanによるもの。

何度聴いても良いなぁ… ルネサンス、バロック、古典、ロマン、印象、近現代…
どの時代にも素晴らしい作品があり、飽きません。

by ecc_nagai | 2016-02-19 16:36 | Piano:ピアノ

Dina

今年のショパン国際ピアノコンクールの審査員は、すごい顔触れ。マルタ・アルゲリッチや、ゲーリック・オールソンもいたようで…
その中に、ディーナ・ヨッフェがいました。
小学校高学年の時に、母に連れられて行ったピアノリサイタル。
彼女のピアノリサイタルでした。さすが、ショパン国際ピアノコンクールで2位入賞した方だけあって、素晴らしいショパンのプログラム。すごく強烈に心に残っています。その方が審査員の一人だったそうです。
2013年に亡くなったDinaは、この人の名前から頂いたっけ。
Dinaを思い出します。

I miss you immensely, sweetie...

まだ、この家のどこかにいるような気がします…

by ecc_nagai | 2015-10-23 01:01 | Piano:ピアノ

Chopin Competition 2015

5年に一度のショパン国際ピアノコンクールが現在ワルシャワで開催されています。
ネットでその結果や中継など見れるのが嬉しい。
ショパンの曲のみで競い合うコンクール。
世界の素晴らしいピアニストたちが技術と感性を競い合っています。
今週土曜日17日はショパンの命日。
この日、ワルシャワの教会でショパンの死を悼み、モーツァルトのレクイエムが演奏されます。
これは毎年の恒例行事のようですが、何とも素敵な選曲です。
死を悼むのに素敵とは不適切な表現かもしれませんが、それだけ素晴らしい曲。
前回の優勝者のロシア人女性の演奏は素晴らしかった…
今年は、どの国のどんな人が優勝するのでしょうか。
とても楽しみです。

by ecc_nagai | 2015-10-13 12:15 | Piano:ピアノ

練習

最近、毎日のようにピアノを練習しています…
学生時代は、6時間以上も練習したっけ。
2時頃に授業が終わって、Practice Roomに引きこもって、結局帰るのが9時、10時ってのがざらだった。そのあと、家では勉強。今思うと、猫ちゃんたちには可哀想なことをしてしまった。
そんな事を思いながら、ひたすらBachとMozart、Brahmsの曲にのめり込んでいます。
そうそう、ボケ防止に両手を使う楽器はとても良いそうです★
ピアノは特に、左右全く違うラインを演奏するから脳に刺激が与えられるのだとか。
数年前、MRIで脳検査をしてもらった際に、「脳が若い」と言われたのが嬉しかったなぁ…
毎日二ヶ国語を使う日々、毎日両手で音楽を奏でる日々。
私にとっては当たり前のことだけど、それが脳に良い影響を与えるとなると、尚更やめるわけには行きません。

by ecc_nagai | 2015-10-08 10:49 | Piano:ピアノ

Depressing Friday

昨日からの雨のせいで気分は憂うつ。
明日は土曜日ですが、一週間で一番忙しく朝早くから夕方遅くまでノンストップで教えているので、喉がからっからになって、頭のくらくらする日なので、これまた考えただけで憂うつ。
日曜日は日曜日で気温がグーンと上がりそう。これまた憂うつ。

憂うつだらけのことで、気が滅入っています。
しかも、昨日は大量の成績表を見て、吐き気に襲われました…
子供たちの評価をすることは得意ではありませんが、講師として保護者の皆様に学習状況を伝える大切なもの。いつも手書きをしていましたが、今回はコンピューターでタイプさせて頂きたい… 本年も大勢の生徒に囲まれ、本当に嬉しいのですが、この時ばかりは手首が腱鞘炎になるのではと思うほど大変。しかも、一人の生徒の成績表を書くのに大体20~30分はかかるので、それかける生徒数… 気が遠くなります。

今日はこれから別の研修。やる事だらけで、ますます頭が痛い。こんな事なら、早く始めておけばいいのに、と誰かさんに言われそうですが、この成績表だけはやはり学期末にしか書けませんからね。早く書けばよいってものでもないので。
夏休みの宿題も出来上がっていないし、本当、どうしよう~ 歌って笑って何とか切り抜けるしかない。

こんな時に聴きたくなるのがScarlattiのPiano Sonata060.gif
あ~あ、今年の夏休みも遠出が出来そうにありません。

聴き比べは面白い★ どちらも好きな演奏です。

私はこのアメリカ人ピアニストのMurray Perahia(マレー・ペライア) ↓ の演奏が大好きです。彼のGoldberg Variationsは毎日聴いていますが、全然飽きません。San Diegoで彼の演奏を聴きましたが、本当に鳥肌が立つほど素敵でした。



今は亡きイタリアのピアニスト、Auturo Benedetti Michelangeli(ミケランジェリ) ↓ の演奏も興味深い。かなり昔の映像なので音が良くないですが、ミスが全くない無表情にさえ思える演奏ですが、違うんだよね~ とても奥深い。



Have a nice Friday★

by ecc_nagai | 2014-07-11 09:37 | Piano:ピアノ

Holbergつながりで

グリーグの"Holberg Suite" 『ホルベア組曲』は5つの小曲からなる組曲。(6曲と言われもいるけど、第3曲はガヴォットとミュゼットがセットで1曲になってるし… 解釈は様々だろうけど。)
20世紀の作曲家が『古い時代の様式』、つまり17世紀のバロック音楽の様式に合わせて作った組曲。
そもそも、ホルベアとは『北欧のモリエール』とも呼ばれる文学者ルズヴィ・ホルベア(1684年-1754年)のこと。ホルベアはグリーグと同じノルウェーのベルゲンに生まれた作家で哲学者。当時ノルウェーがデンマーク統治下にあったから、主にコペンハーゲンで活躍したとか。
なるほど、だから『デンマーク文学の父』と呼ばれているのね…
それで、1884年のホルベアの生誕200周年を祝う記念祭の為にグリーグが作ったのがこの曲。
第1曲の前奏曲が大好きですが、同じように好きなのがこの第2曲のサラバンド。
ため息が出るほど美しい曲だと思います…

この人の演奏、本当に素敵です。音色とはよく言ったもので、音にも色があります。その色がとても美しくブレンドしている感じ。すごく繊細な演奏だけど、深い表現力。色々な音色が楽しめる演奏です。



良いなぁ、この曲。本当、ため息が出るほどのgreat interpretation...本当、良い曲。
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by ecc_nagai | 2014-05-21 23:39 | Piano:ピアノ