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発音

英語は発音が大切!!!
読み書きには文法は必要だけど、リアルタイムで(嫌な表現で本当は使いたくないけど、これでしか伝わらない)相手に誤解無く伝わっているかどうかは文法よりも発音のような気がする。どうかな。
アメリカ留学時代、いつも完璧な文法の日本人女性留学生がいたけど、彼女の発音は典型的なカタカナ語読みの英語だった。
彼女の周りのアメリカ人たちは、いつもニコニコ笑顔で対応した後、
"What did she just say? I tried to understand what she was saying, but I barely got it..."
と困惑気味。
私がそばにいた時は、いつも通訳のような感じだったなぁ。もちろん、彼女が傷つかないように彼女が去った後の出来事だったけど… 今思うと、嫌なものだわね。自分では伝わっていたつもりだろうけど、全然伝わっていなかった。親切なアメリカ人は理解しようと一生懸命だったけど、みんながそんなに親切でもない。

ということで、いつも言ってはいますが、発音はどうでも何とか自分が伝えたいことが言えればOK!!!
という時代は、とっくに過ぎ去りましたね。

発音が酷いと(悪いと)、相手に伝わりませんから。

さて、日本人が苦手とする発音と言えば…
やはり、thの使い方もだけど、LとRの違いも大切。そして、bとvの違い。
これも日本語には無い発音なので、ややこしい。
たったこの一語違いで大きな違いが生じてしまうので、せめて自分の生徒たちには本気で気を付けてほしい…と思うのですが、なかなかねぇ。発音が苦手なのか、私の前では敢えて下手な発音をしているのかわかりませんが、当教室でも発音が本当に良い生徒はほんの一握りです。

さて、bとvで十分に気を付けたい単語の代表格と言えば、

best / vest
best: 最高の
vest: 服のベスト

bat / vat
bat: コウモリ、野球のバット
vat: 容器のバット

berry / very
berry: 果実のベリー(ストロベリー、ブルーベリー、ラズベリーなどなど)
very : 非常に、とても

biking / viking
biking: 自転車に乗ること
viking: ヴァイキング(北欧の民族的集団)

boat / vote
boat ボート
vote: 投票する

bet / vet
bet: 賭ける
vet: 獣医

base / vase
base: 基礎
vase: 花びん

小学生の生徒たちは素直に聞きいれて頑張ってくれる発音ですが、中学生は完全無視だからね~ 何を言っても返事も無いし、「いちいち面倒くさい」とか、「いちいちうるさい」とか言われるので、最近は無理強いして発音を強化させるのはいかがなものか?と思う始末です。

さてさて、話を戻しますが、あるフランス在住の日本人の方が、「フランスに住んでわかった日本の〇〇が足りない語学教育」というコラムを書いておりました。じっくり読むと、なるほど...と思う事ばかり。
引用しますが…

日本語、中国語もそうですが、漢字は音よりも字の形を重視。漢字を見て、意味がわからなくても形で推測できる。日本語の音よりも漢字の形で意味を推測していることが多いはず。
一方、英語やフランス語は字よりも音を重視。(中略)日本人が西欧に比べて識字率が高いのも、日本語が文字を重視していて、英語やフランス語が音を重視するのから来ているかもしれない。しかし、この日本語の文字を認識することを重視することが、そのまま日本の英語教育の根本にある。(中略) テストに出てくるのは、英語の単語の意味を書いたり文法の問題だけで、英語の発音を自分で発音してチェックすることは一度もされたことがない。
そもそも英語の先生の発音が正しいのか怪しい人ばかり。
そんな日本の英語教育を最低でも中学から6年間受け続けているので僕たちは発音はそんなに重要ではなく、単語や文章の意味や文法の方が大事なんだと無意識にそう思わされている。(中略) 
日本の語学学習ではどうしても発音が疎かになり、そのおかげでさんざんな目に。
ルーブル美術館に行きたくて道をフランス人に聞いたけど、ルーブル美術館(Musee du Louvre)のLouvreの発音が悪くて聞きとってもらえない。(ちなみに、英語でもルーヴですから) 他にも、ヴェルサイユ宮殿(Chateau de Versailles)のVersaillesが分ってもらえないなど、名称が聞きとってもらえなかった。(英語ではヴァーサイですから) 
(中略) 単語や文法がわかっても発音が悪かったら、昔の僕のように肝心な会話が伝わらない事に。それに、発音が出来ないということは聞き取りも出来ないということ。(中略) フランス語が聞き取れるようになったのも何度も何度もしつこく発音を矯正されたから。

とのこと。まぁ、語学の基礎は発音と聞くこと+声に出して読んで自分の声を聞いてみることですけどね。出来れば、発音が正確に出来るプロにしっかり聞いてもらって直してもらうこと。だからこそ、私は生徒たちに可能な限り伝授しようと思ってはいるのですが、なかなかうまくいきませんね。
日本での英語教育の遅れは、なかなか取り戻せないと思います。2020年のオリンピックに向けて、首都圏では様々な改革がなされていますが、地方は全然でしょう? しかも、2020年以降にどうなっているのかが全く見えない感じで、本当に大丈夫か心配になります。

やる気のある生徒には、今まで通りしっかり伝授していこうと思います。

by ecc_nagai | 2015-12-06 00:39 | English:英語