素敵…







J.S.BachのGoldberg Variations 『ゴールドベルク変奏曲』は2段の鍵盤楽器の為に書かれた曲。1742年に初出版されたということは、Bachが亡くなる8年前。主題のAriaに始まり、30曲もの変奏曲を経て、最後に主題のAriaを再度演奏して締めくくる曲。一応は練習曲となっているけど、Bachが音楽を教えていたというJohann Gottlieb Goldberg(ヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルク)が不眠症に悩むCount Kaiserling(カイザーリンク伯爵)のためにこの曲を演奏したという逸話がある為に、その名前で知られています。Bach自身は"Clavier Ubung bestehend in einer ARIA mit verschiedenen Veraenderungen vors Clavicimbal mit 2 Manualen" 『2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏』(長いねぇ…)と名付けたようです。ところが、この曲の演奏にはかなりの高度な技術が必要で、当時ゴルトベルクは14歳の少年であったことなどから逸話については懐疑的な見方が多いのも確か。だってねぇ…もし不眠症の伯爵の隣でへったくそな演奏をされたら、益々眠れなくなりそうだけど…って思うものね。ちなみに、私はクラシック音楽を聴きながら眠ることは出来ません。

さて、鍵盤楽器(チェンバロ/ハープシコードやピアノ)での演奏がもっぱらですが、最近は弦楽器や木管楽器、金管楽器のアンサンブルにアレンジされたGoldberg Variationsもよく耳にしますが、このサックス・アンサンブルは素敵だと思いました。Bachの曲はpolyphony(複数の独立した声部、パート、からなる音楽のこと)がほとんどなのでそれぞれの演奏者がそれぞれのパートを演奏してアンサンブルをしていますが、鍵盤楽器では一人でこれら全てのパートを弾くので厄介です。これがBachの曲の難しさ… 当たり前だけど2本の手で10本の指で、3~5のパートをそれぞれのラインを考えながら演奏するのは至難の業。それぞれが独立しているのに、合わせると完璧な調和がとれる… これがBachの凄さです。だからBachは没後265年経った今でも大勢の演奏家や音楽愛好家に愛されるわけよね。

Delightful...ぴったりな表現だと思いましたが、いかがでしょうか? 
私はMurray Perahiaの演奏がいまだに大好きです。このCDの他に、GouldやSchiffのCDも持っていますが、やはりこれが一番好きかな…


by ecc_nagai | 2015-05-08 11:22 | Music:音楽